尾州(現在の愛知県西部)は、W巾織機を主体とした産地。松田輪のウール織物では主に、ウールトップの先染糸を使用して、平織・サキソニー・格子やステッチドビーなどを生産しています。紳士・婦人のウール織物のほか、ポリエステル/レーヨン(T/R)やポリエステル(T/W)なども。なお、サキソニーをベースに用いたレースの加工も行っています。 |
松田輪のオリジナルプリントは、子供向けの、やさしい色使いと絵柄が特徴。とくに、ベビー・こども服デザイナーとして人気の大橋好子さんがデザインした可愛らしい柄を数多くプリントしています(大橋さんは手づくりベビー・こども服関連の著書を多数出版されています)。 |
| プリントの加工方法は、オート・スクリーン。オート・スクリーンとは、機械で自動的に捺染するプリント方法です。まず、スクリーンを色枚数に合わせ、一列に取付けます。次に布をベルトに地張りします。これを移動させることで、スクリーン枠に染料が入り、同時にロールが左右に動く仕組みになっているため、手捺染よりスピーディーに多色捺染することができます。機械の長さの関係で、スクリーン枠は13枚(13色)までとなっています。 また、オート・スクリーンの7、8倍の速度で捺染可能なロータリースクリーンを用いる場合もあります。これは、円筒状のスクリーンの内部に空いた無数の穴から染料が出て、布に浸透する仕組み。型継ぎができないのが特徴ですが、小ロットではコストパフォーマンスがよくないので、ある程度のロット数がある場合のみ使用します。 |
無地染とは、生糸のまま織り上げた反物を、染料液に浸して染めた織物のこと。ズブリと浸けることから〈ずぶ染〉とも言われます。松田輪の無地染は主に、遠州(現在の静岡県西部)の生機(きばた)を加工したものです。機械と手作業を併用しながら染め、手じわやキャッチングなどで風合いをつけたあと、仕上げに天日干しを施しています。手染め風から天日干し商品へと、より本物志向へと進化を続けています(からみ、かつらぎ、モーリークロス等)。 |
| 無地染に使う生地の素材には、以下のようなものがあります。
|
京の職人技が生きる、染色・しわ・天日干し加工。かつて、京友禅の晒工場であったという染工では、レース・木綿・麻織物を1反ずつ手で染色しています。もちろんしわ加工や天日干し加工にも、まったく機械を使用せず、本物の手づくりにこだわっています。やや不均一に仕上がった色や幅さえ、人の手にしか出せない味と自然な風合いに感じられるのが松田輪のレースの特徴です。 |
| 石川・福井の工場では、日本やスイスの機械によるレース加工を施します。13.7m(15ヤード)の長さの生地に、1インチ(2.5cm)間隔に針を1本ずつ刺し、合計520本の針を一気に動かして加工していきます。レースの柄送りは、1インチ=520本/2インチ=260本/3インチ=173本/4インチ=130本〜10インチ=52本。糸交換に手間の掛かる1インチでは生成糸のみを使用し、2インチ以上から糸交換が可能です。柄送りが大きい程、糸換えは簡単ですが、加工速度は落ちます。レース糸は、綿40双・20双・10双を主力に用いていますが、その他レーヨンやマルチカラー糸を使う場合もあります。 |
松田輪商店の先染の産地は、新潟の栃尾、見附、亀田。ここは、着物に興味のある方ならご存知の小千谷縮や越後上布、本塩沢といった伝統織物の流れをくむ産地。松田輪商店が取り扱う商品の6割がこの新潟生まれの先染です。生地の特徴は、ゆっくりと、引っ張らずに織ることで生まれる、ぬくもり感。千年以上も昔から織り続けてきた技術の力を借り、常に時代の一歩先をいくオリジナル商品づくりに挑戦しています。 |
| この布の製造方法は、糸を先に染めてから織るというもの。先染の種類にはさまざまなものがありますが、松田輪では大きく6つに分類しています。 ・ ギンガム、シャンブル(玉虫)、ダンガリーなどの〈平織〉 ・ デニム、タータンチェックなどの〈綾織〉 ・ ドビー、ジャガードなどの〈絞織〉 ・ ギンガム、縞などの〈トップ糸織〉 ・ 松田輪の30年継続定番〈416〉 ・ 松田輪が専売権を持つ〈波形織〉 また、違番手(16、20、30、40、50)や違素材(E、N、Pu、Ac、L、W)の糸を組合せて織ることで、生地の表面に独特の変化を生み出しています。さらに、仕上げの工程では、ワッシャー・キャッチングなどで自然な風合いをかもし出しています。 |